放送・メディア業界に欠かせない、電子化された経費精算の申請・承認ワークフロー

現在の放送各社は従来からのテレビやラジオといった事業のほかに、インターネット配信やイベント主催など多角的な事業を展開し、総合メディア企業としての改革を進めています。しかし、この取り組みの阻害要因となっているのが旧態依然とした事務作業の数々です。放送業界の特殊性もあり番組制作では細々とした経費が大量に発生しますが、その精算処理の多くは紙が前提であり、申請者は領収書を貼付した伝票を提出し、上長の押印を経て経理に届くワークフローとなっています。そのため番組制作のスタッフは、ロケの合間を縫って外出先から会社に戻り、経費精算申請のための伝票を作ることもあります。こうした足元の業務から効率化を進めなければ、これからの時代に求められるデジタル変革を実現することはできません。

放送・メディア業界向けERP

経費精算の煩雑さが課題

テレビ番組の制作は局内のスタジオのみで完結することはほとんどなく、むしろロケや取材など社外での業務が中心といって過言ではありません。年間250日近くを社外で活動しているというスタッフも珍しくありません。

そうした中で、業務効率化や働き方改革を阻害する要因となっているのが煩雑な経費精算です。スタッフ自身の交通費のほか、ロケ先で手配した弁当や小物、菓子類にいたるまで大量の立替が発生するのです。もちろんこれはテレビ局の社員だけでなく、業務委託を行っている制作会社のスタッフについても同様です。

しかもこれらの経費は番組ごとの原価として管理する必要があり、立替えた経費1件ごとにコードを付けて番組と紐づけなくてはなりません。

当然のことながら番組によって経費精算の承認ルートも異なります。たとえば出演者をロケ先まで送迎したタクシー代金も、番組によって申請先が異なります。在京キー局ともなると無数の番組を制作しているため、経費精算の承認ルートは数百にも及びます。

こうした経費精算を担っている既存の会計システムでは、基本的に紙と押印を前提としたワークフローが運用されています。したがって各スタッフは、ロケ先のさまざまな支払先から受け取った領収書を番組ごとに仕分け、申請書に証憑として貼付した上で、該当する管理者に提出する必要があります。各スタッフはロケや取材の合間を見計らって、この作業をするためだけの出社を余儀なくされています。 結果として経費を集計するまでに長いタイムロスが発生し、気づいたときには予算をオーバーしていたという問題も起こります。またロケ続きのスタッフは思うように休みを取ることができず、「経費精算のためだけに出社しなければならない無駄をなくしてほしい」という声が、以前から多くの制作現場で上がっていました。

ユーザー数の増加にも柔軟に対応できる経費精算の基盤が必要

この業務課題を解決するために求められるのは、領収書などの証憑を電子化し、ペーパレスの承認ワークフローによって、いつでも、どこでも経費精算の申請や承認を行えるようにするというアプローチです。これは、電子承認ワークフロー「intra-mart」をベースとしたERP「Biz∫会計」および、後述する「放送業向け会計ソリューション」の構成要素のひとつである「経費精算テンプレート」によって実現できます。

「経費精算テンプレート」はライセンスリスクの低減という観点からも大きなメリットをもたらします。前述したようにテレビ局では、社員だけでなく業務委託している制作会社を含めて、大勢のスタッフによる大量の経費精算が発生します。こうした放送業界のような特殊性をもった企業の経費精算システムは、他社の多くの製品に見られるユーザー数や伝票数に応じたライセンス体系はあまり適していません。今後の事業拡大やユーザー数の増加によってさらにコストがかさむことが予想されるほか、将来的にライセンス契約の規約が改訂され、予期しない追加費用が請求されるリスクもあります。

これに対して「経費精算テンプレート」はCPU課金、サーバー課金のライセンス体系が設定されているため、ユーザーを限定しない利用が可能です。テレビ局にとって基盤となるシステムは一度構築したら10年、20年と使い続けるのが一般的であり、国産製品ならではの安心を長期間にわたって提供します。

グループ会計のメリットも

さらに「Biz∫会計」は、グループでの会計も強みとしています。現場入力から単体会計、連結会計まで一貫して連携させることで、業務のスピードアップと各社の負担軽減を実現するプラットフォームとなっています。

複数のグループ会社がそれぞれ異なるシステムを導入している場合、連結決算などの際に会計データを収集・統合する作業が必要となりますが、「Biz∫会計」は各社が処理している仕訳、残高、セグメント別残高、月次締め状況などのデータを共通データベースに集めて一元管理します。こうしてグループ全体の情報を可視化することで、グループマネジメントを高度化し、連結業務を効率化します。

しかも「Biz∫会計」はシェアードサービス形態での利用に対応しているため、ホールディングスの形態をとっている在京キー局は、同じ環境をグループ全体で共同利用することが可能です。今後に向けて放送業界でもM&Aが加速していく可能性があり、新たにグループに加わった会社およびその社員に同じ会計システムを短期間で提供し、業務に柔軟に対応できる基盤を整えることは、業界内での大きなアドバンテージにつながります。

電子化された伝票の申請・承認ワークフローをエンドツーエンドでサポート

もっとも「Biz∫会計」や「経費精算テンプレート」だけで、電子化された伝票による経費精算申請および承認ワークフローをエンドツーエンドで実現できるわけではありません。

そこで「Biz∫会計」と「経費精算テンプレート」に、経理業務特化型AI-OCR、BIツール、さらにクラウドインフラを組み合わせた「放送業向け会計ソリューション」を提供しています。

まずAI-OCR機能により、ロケ先で受け取った領収書をスマートフォンのカメラで撮影するだけで経費精算申請に必要な情報を自動入力でき、現場スタッフの負担を軽減します。なお、このAI-OCR機能は立替精算伝票だけでなく、請求書払い伝票やギャラ支払伝票、購買伝票など多種多様な伝票に対応しています。

こうして電子化された伝票はそのまま承認ワークフローに流され、起票から精算までの手続きをペーパレス化して迅速に処理するとともに、領収書などの証憑については電子帳簿保存法への対応も実現します。

これにより、いつでも、どこでも経費精算および承認が可能な働き方を実現します。経費精算のためだけの無駄な出勤はなくなり、スタッフはプライベートを充実させるとともに、今まで以上のパワーを番組制作に集中できるようになります。

放送業界には会計にも独自要件が存在し、それに対応したシステムが必要

BIツールで番組制作現場でのリアルタイム予実管理を実現

さらにBIツールが、プロデューサーや部門のマネージャーに対して番組ごとの幅広い損益情報を提供します。加えてこの「放送業向け会計ソリューション」の構成要素のひとつとして提供されるDaTaStudio@WEBは、「経費精算テンプレート」と同様にユーザーフリーのライセンス体系で利用できることも大きなメリットとなっています。ディレクターやアシスタントディレクターなど、必要なスタッフ全員に損益情報を見せることができます。

こうして番組制作現場でのリアルタイムでの予実管理を実現します。もちろん他番組の予算や実績などは見られないように配慮するなど、細かいアクセス権を設定して制御することも可能です。

昨今、生活者の嗜好やライフスタイルの多様化に伴い、テレビ番組の視聴スタイルは大きく変化しています。そうした中で放送各社もインターネットを通じた動画コンテンツ配信事業に踏み出すなど、総合メディア企業として業態やサービスを進化させています。こうした放送各社の改革を経理業務の側面から支えていく基盤として、「Biz∫会計」および「放送業向け会計ソリューション」はますます重要な役割を担っていくことになります。

※「DaTaStudio@WEB」は株式会社DTSの登録商標です。
※「Biz∫」は、株式会社NTTデータおよび株式会社NTTデータ・ビズインテグラルの登録商標です。
※「intra-mart」は、株式会社NTTデータ イントラマートの登録商標です。
※その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

資料・お問い合わせはこちら