「ESG経営の今と未来、そしてDXとの密接な関係」

~元日銀審議委員 慶應義塾大学総合政策学部 白井さゆり教授がわかりやすく解説~

白井さゆり教授

慶應義塾大学総合政策学部
白井さゆり教授

専門分野は国際経済学、マクロ経済学、アジア経済論、通貨政策。国際通貨基金エコノミストや日銀政策委員会審議委員を歴任。慶應義塾大学教授を務めるかたわら、金融政策の最前線で活躍した経験を活かし、日本経済や世界経済についての様々な情報を国内外に向けて発信中。テレビでコメンテーターとしても活躍。研究論文以外の単著として、『東京五輪後の日本経済: 元日銀審議委員だから言える』(小学館、2017年)、『仮想通貨時代を生き抜くための「お金」の教科書』(小学館、2019年)などがある。今年夏にESG投資・経営の世界の動向に関する書籍を出版する予定。

最近、ニュースで取り上げられるようになった「ESG投資」「ESG経営」という言葉。「聞いたことがある」という人も多いのではないでしょうか。

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を意味します。ESGの観点から投資を行うことをESG投資、企業がESGを重視した経営を行うことをESG経営と呼びます。

ESG経営は、あらゆる企業が取り組むべき課題として世界中で注目されています。企業がグローバル競争で生き残るためには、業界や企業の規模役職を問わず、すべてのビジネスパーソンがESGを正しく理解する必要があります。

さらに、ESG経営は、実はDX(デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術の進化により人々の生活やビジネスがより良い方向に変化すること)と密接な関係があります。

しかし、ESGとは何か、的確に説明できる人はまだ少ないのが現状です。そこで、過去に日本銀行政策委員会審議委員を務め、現在は慶應義塾大学総合政策学部教授職を務める白井さゆり先生に、ESGとは何か、なぜ重要なのか、そしてESG経営の課題やDXとの関わり、IT部門や財務部門が取り組むべきことを分かりやすく解説していただきました。

3回にわたってお届けします。

コラムトップ
第1回「最近注目が集まっているESG経営とは」
第2回「あらゆる企業にESG経営が求められる」
第3回「ESG経営にDX(デジタルトランスフォーメーション)が重要な理由」