プロジェクトとは、PMBOK(Project Management Body Of Knowledge )※1によると「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務」です。

 プロジェクトが持つ主な特性には、期限が決まっていること、成果物が生み出されること、ゴールへの道筋が段階的に明確になっていくこと、という点があります。

 プロジェクト管理は、プロジェクトマネジメントとも呼ばれます。

 プロジェクトマネジメントの目的は、プロジェクトを成功させること、つまり「プロジェクトを予定した期限内に、予算金額内で、期待レベルの技術成果の下、割り当てられたリソースを有効活用して、関係者が満足する状態で完了させること」 です。プロジェクトマネジメントでは計画(Plan)、実行(Do)、チェック(Check)、是正(Act)という管理サイクル(PDCA サイクル)が常に稼動している必要があります。

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、システム開発やITサービス導入に関わるプロジェクトマネジメントの要諦やスキルを体系化してまとめています。その中で、プロジェクトリーダの役目は、ビジネスマネジメント技術を活用し、プロジェクトの提案、立上げ、計画、実行、監視コントロール、終結を実施し、計画された納入物、サービスと、その要求品質、コスト、納期に責任を持つとされています。

 プロジェクトで起こるさまざまな問題を早期発見し解決していくために、ソフトウェア開発などのIT関連プロジェクトでは、プロジェクトのリスクを可視化し、その対策を講じることが肝要です。とりわけ大規模なプロジェクトでは、プロジェクト管理がその成否を左右するほど重要です。そのために、従来型の属人的な管理に代わり、開発プロジェクトを各フェーズに分け、それぞれの工程の「見える化」や関連データ収集などによる定量的、体系的な管理が提唱されています。

※1PMBOKは、米国のPMI(プロジェクトマネジメント協会)の登録商標であり、PMIが策定したプロジェクトマネジメント知識体系ガイドのこと