財務会計とは、企業の状況に関する会計情報を外部の利害関係者に報告するための会計です。財務会計は管理会計と同じく企業会計の一つですが、管理会計が社内向けにまとめる会計であるのに対し、財務会計は外部に報告するための会計であり、会社の義務として定められています。この外部への報告書の中心となるのが財務諸表です。

 財務諸表は、一定期間における企業の経営活動と財政状況を外部の利害関係者に伝達するための会計報告書のことで、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書が挙げられます。これらの3つは「財務三表」と呼ばれます。

 外部の利害関係者とは、主に株主、金融機関などの債権者、取引先、国や地方公共団体、一般消費者などを指します。

 財務会計は、通常、法規制の適用を受けるため「制度会計」とも称されており、会社法会計、税務会計、金融商品取引法会計から構成されています。

 尚、財務会計ルールを総称して「一般に認められた会計原則」と呼ばれ、代表的なものとして、日本基準、米国基準および欧州を中心とした国際基準(IFRS)があります。

 企業活動のグローバル化が進む中、国際基準への統合の動きがあります。同じ財務会計ルールで財務諸表が作成されることで、企業の活動状況の比較分析がしやすくなります。