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株式会社ケーヒン 様 導入事例
~自動車関連メーカーでは国内初!IFRS導入成功までの軌跡~

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Biz∫を導入・活用していただいているお客様の事例をご紹介いたします。

株式会社ケーヒン 様

株式会社ケーヒン様は、二輪車・四輪車の電子制御システム、燃料供給システムや空調システムなどの開発・製造・販売を手がける総合システムメーカーです。
世界でトップシェアを誇るキャブレターはじめ、ガソリン直噴エンジン対応の四輪車用インジェクターや世界最小の二輪車用インジェクターなど卓越した技術力を活かした製品を次々と市場に送り出されています。

ケーヒン様は、本田技研工業株式会社(以下:ホンダ)のグループの一員として、自動車産業における海外市場の成長とともに世界14ヵ国に33拠点を置き事業を展開されています。

このたびケーヒン様では、自動車関連メーカーでは国内初となるIFRS(International Financial Reporting Standards:国際会計基準)を導入されました。
IFRSは、国際会計基準審議会(IASB)によって設定される会計基準であり、国際的な会計ルールのグローバルスタンダードとなってきています。
ケーヒン様で導入されたIFRS対応の新会計システムのうち、国内グループ会社のIFRS適用のために「Biz∫会計」を採用いただきました。
新会計システムは2014年4月より本稼働を開始し、2015年3月期第一四半期の財務諸表の開示を終えられ、2015年3月期末からIFRS適用予定のホンダと同期を取りながら作業 を進められています。
IFRS導入に至るまでの経緯と適用後の状況や課題を、管理本部 経理部 第二経理課 菅原主幹様、同上 第一経理課 鈴木主幹様に伺いました。

※所属部署名はインタビュー時(2014年9月)の名称となります。

IFRS適用前の課題
IFRS適用で期待される効果
  • グループ会社で会計基準が統一されていない
  • 投資家に対する財務情報開示が十分であると言えない
  • グローバルでコスト削減を図り、生産性を向上させたい
  • グループ内での会計処理の統一化
  • 財務情報の国際的な比較可能性の向上
  • グループ全体の経営効率の向上

導入背景

――IFRS導入に至った経緯をお聞かせください。

菅原: IFRS適用が世界的潮流となる中、ホンダは2015年3月期末からIFRS対応の連結財務諸表を開示する予定で進めておりますが、当社グループにおいては、それに先立つ2015年3月期第一四半期より、連結財務諸表及び連結計算書類についてIFRSへの完全切り替え及び開示を目標として取り組んで参りました。

株式会社ケーヒン 管理本部 経理部 第二経理課 主幹 菅原 様
株式会社ケーヒン
管理本部 経理部
第二経理課 主幹
菅原 様

――IFRS導入の目的を教えてください。

菅原: 当社グループでは、日本のみならず、米国、ブラジル、中国ほか現在14ヵ国33拠点で事業を展開しておりますが、ご存じのとおり国ごとにさまざまな会計ルールが存在し、グループ内の会計基準が統一化されていない状況でした。
IFRSを導入した目的は、グローバルスタンダードの会計基準での数値情報の提供を行うことで国内外の投資家の皆様に対して利便性の向上を図ること、そして、将来的にグループ経営効率化を図るためです。

――グループ経営効率化とは具体的にどういうことでしょうか。

菅原: 決算期や会計基準の統一化により、海外拠点間での比較分析を容易にし、経営層にタイムリーに情報提供するなど会計情報のレベルを向上させることで、グローバルでの迅速な経営判断を実現することです。

――今回のプロジェクト対象となったシステムと開発範囲について教えてください。

菅原: IFRS適用は、ほぼすべての基幹システムに影響します。特に影響が大きい財務会計、生産管理、販売管理の3システムについては大規模な改修を行いました。
財務会計システムについては複数帳簿化対応を行ったほか、生産管理に関しては棚卸・原価計算の評価方法をグローバルで先入先出法に統一、固定資産管理を従来の独自開発システムからIFRS要件が盛り込まれたパッケージにリプレースしました。
販売管理システムについても、収益認識基準をグローバルで検収基準に統一したことにより大幅な刷新を行いました。
また、連結会計システムについては子会社からの収集パッケージの変更を行い、従来基準からIFRSへの組替仕訳の投入を可能とすることで、個社ごとの複数帳簿化対応を実現しました。

――開発ベンダーはどのように選定したのでしょうか。

株式会社ケーヒン 管理本部 経理部 第一経理課 主幹 鈴木 様
株式会社ケーヒン
管理本部 経理部
第一経理課 主幹
鈴木 様

菅原: ベンダー選定にあたっては投資対効果を最重視し、数社からプレゼンをいただき比較検討しました。検討の結果、提案力、システムの品質面、実績面でさくら情報システムと判断し、お願いすることにしました。

鈴木: さくら情報システムとは、約10年前に基幹システム刷新プロジェクトを担当していただいてから長年のお付き合いであり、自社のシステムをよく理解していることが安心材料になりました。また、財務会計システム構築の多数の実績やノウハウを元に、優れたご提案をしていただけたことも選定した理由です。

――国内子会社のIFRS適用に「Biz∫会計」を採用いただきました。

さくら情報システム 寺田様: 「Biz∫会計」は、その当時IFRS対応していた数少ないパッケージ製品であったことと実績の面で、お客様の求める要件に合っていたことからご提案させていただきました。

導入プロジェクトの概要

――IFRS導入プロジェクトの体制と推進方法は?

菅原: プロジェクト総責任者は管理本部長、代行として経理部長が就任し、各業務領域別の分科会、及び分科会を束ねる会議体を2011年秋に発足させ、我々経理部門が事務局となりました。専任は私と他の2名で、他は兼任という体制でした。
進め方は、会計基準上のギャップや影響の調査をグループ会社ごとに行い、各分科会にて影響度調査での課題や業務運用上の課題を抽出し、定期的に開催した全体会議にて分科会をまたいだ課題の共有と対応方法の整合・決定を行いました。

――ご苦労されたこと、また工夫されたことなどはありますか。

菅原: 一番苦労したことは、課題対応を含めたスケジュール管理でした。
各分科会別にWBS( Work Breakdown Structure)を作成してスケジュール管理を行いましたが、WBS作成に必ずしも慣れているメンバーばかりではなかったため、WBSに展開するタスクの内容をより細かく、より分かりやすく設定することで、タスクの漏れ防止及び進捗管理の効率化を意識しました。また、分科会と事務局間で進捗状況の確認を定期的に行い、疑問点はその都度解消するようにしました。
多国間での調整も苦労しました。例えば、中国では法律で12月末の決算が定められており、決算日を3月末に統一するために仮決算を行わざるを得ない国もあります。各国の拠点への現地訪問やTV会議などを通じて調整を重ねました。

――IFRS適用に対して、社内やグループ会社の理解は得られましたでしょうか。

菅原: トップダウンでの意識づけが浸透しており、社内は協力的でした。
分科会のモチベーションも高く、「期限内に何が何でも成し遂げよう」という意識が強かったと思います。
経理部が主導して、購買、営業ほか関連部門に対し事前説明を行い、協力を得ていたことも功を奏しました。海外拠点においても同様で、拠点トップの理解があり進めやすかったです。

――さくら情報システムのプロジェクトサポート体制はいかがでしたか?

鈴木: さくら情報システムの協力なしには、2年という短期間での導入は難しかったと思います。
WBSの作成方法はじめ、事務局の立場に立って懇切丁寧に教えていただき、お蔭様でスケジュール通りに滞りなく進めることができました。

――IFRS適用に際しての社員への研修や教育はどのように行われたのでしょうか。

菅原: 事務局、各分科会の担当及び会計コンサルが中心となり、IFRS適用のポイントをまとめたルールブックを作成し、当社内の関係部門及び国内外子会社への研修・教育を定期的に行いました。

――現在の稼働状況については如何ですか?

菅原: 運用はおおむね順調です。IFRS適用後の社内体制への影響も軽微であり、混乱はありませんでした。
2014年4月~6月期のIFRS基準に基づいた対外発表(業績見通し)を8月8日に実施することが出来ました。ただし、従来は翌月内での発表を行っておりましたので、決算早期化の施策を展開することで、翌月内発表を実現できるよう継続的に推進しております。

――今後の課題や対策についてお聞かせください。

菅原: 当面の課題は、翌月内に発表できるよう決算の早期化を図ることです。

鈴木: 決算早期化に向けて、1分1秒でも処理にかかる時間を縮めるために、日々の業務の中での連絡体制を作り始めています。
IFRSを導入する過程で、関連部署との接点が増えたことで双方の業務に対する理解が深まりました。将来展望を共有し、課題の設定と克服に向けた施策を出しながら改善活動を進めています。

株式会社ケーヒン 様

――IFRSを2年という短期間で適用できた成功の秘訣は?

鈴木: 稼働目標日を設定した後は、絶対に動かさないつもりで社内一丸となって進められたことだと思います。

――IFRSをご検討中の企業に向けて、アドバイスがありましたらお願いいたします。

菅原: 2つあります。
1つ目に、「何のためにIFRSを導入するのか」という根本に立ち返り、会社としての導入の目的や目標をしっかりと設定することです。
2つ目に、トップダウンで推進することです。ボトムアップ方式では、このような短期間では到底成し遂げられなかったと思いますね。

――最後に抱負をお願いいたします。

鈴木: 私たちにとって、IFRS導入はゴールではありません。
IFRS適用をチャンスと捉え、経理領域のみならず将来に向けた経営合理化への挑戦と考え、全社の意識改革につなげられるよう取組みを進めていきます。

菅原: グローバル拠点を同じモノサシを使って比較分析するためのインフラがようやく整いました。将来的な目標は、製造業として、コストを下げながらも品質を維持したモノづくりを実現することです。次のステップでは、グローバル拠点の統一ルールの運用を定着させ、「どの製品をどの地域で作れば良いか」をグローバルで把握しIFRS導入で蓄積された情報を経営管理に繋げていきたいと考えています。

――どうもありがとうございました。

導入パートナーからの一言

さくら情報システム 寺田様、森様
(右から)
さくら情報システム株式会社
寺田様 , 森様

最初は「大変な案件を引き受けてしまった」と思いました。
当時はIFRSを導入している会社が殆どなく、IFRSの方向性も見当がつかない状況下、責任の重さを痛感していました。
システム面では、ケーヒン様のご要望である「投資対効果」を重視し、既存資産の有効活用という観点で開発を行いました。「Biz∫会計」は、当時IFRSに対応していた数少ないパッケージ製品であり、実績についても要件に合致していたことから採用いただきました。
プロジェクト成功の要因は、菅原様を筆頭に気軽にご相談いただき、密にコミュニケーションを図れたからであり、プロジェクトリーダーとして貴重な経験をさせて頂いたことを本当に感謝しています。
今後は、当面の課題に対してご提案し解決を図ること、将来的には、Biz∫を活用したグローバル収益管理をご提案していきたいと考えています。
そして、ケーヒン様のプロジェクトで得られたノウハウを活用し、ホンダグループ様の他の企業様をはじめ、これからIFRS導入をご検討されている企業様へも展開していきたいと思っていますので、ぜひさくら情報システムにお声掛けください。

お客様情報

法人名 株式会社ケーヒン
所在地 〒163-0539 東京都新宿区西新宿一丁目26番2号 新宿野村ビル 39F
設立 1956年12月19日
資本金 69億32百万円(2014年3月31日現在)
売上高 連結 3,493億74百万円(2014年3月期)
従業員数 連結 21,705名 単独 4,273名(2014年3月31日現在)
事務所 製作所・工場 4、開発センター 2、営業所 4(2014年3月31日現在)
事業内容
  • 自動車用燃料供給・電子制御システムなどの製造

※本事例に記載の情報は、2014年9月時点のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。


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